ヤミ金被害に遭わない為にお金を借りる前に知っておきたい事

お金を借りる前に知っておきたい事!ヤミ金被害に遭わない為にはどうすればいい?

 

多重債務者となった人や金融事故を起こした人は、新たな借入をする事が難しく、「審査なしで融資が可能」とか「絶対に断りません」というような宣伝文句を見つけた時は、思わず申込をしてみようと思う人がいます。

 

そういった広告は、何処の審査も通らないと断念していた人達にとっては、正に希望の光のように思えます。しかし、そのような夢のような広告を出しているのは、まず「ヤミ金」と思って間違いありません。

 

「ヤミ金」に一度だけでも手を出してしまうと、あとはずるずると関係を断ち切ることが出来ず、弁護士や警察を頼らなければその被害から逃れる事が出来なくなります。そういった被害にあわない為にも「ヤミ金」について調べてみましたので、参考にしてください。

 

 

≪目次≫

  1. ヤミ金とは
  2. ヤミ金が使うよくある手口
  3. 返済が遅れた時は厳しい取り立てがある
  4. ヤミ金からの督促をやめさせるには
  5. 闇金に頼らなくても残された選択肢はある
  6. まとめ

 

 

ヤミ金とは

「ヤミ金」とはヤミ金業者の略称で、貸金業の登録を行わずに、業としてお金を貸している業者の事で、ほとんどの場合、反社会的集団が関係していると言われています。 貸金業を行う場合は、国(財務局)や都道府県に貸金業としての登録をしなければなりません。

 

貸金業者登録せずにお金を貸す業者のことを、まとめて「ヤミ金」と呼んでいます。 中には貸金業登録をしていても、法定外の利息を取っている業者も「ヤミ金」と呼ばれます。

 

ヤミ金というと、「反社会的集団の人が経営している金貸し」が多く「闇の世界の銀行」などというイメージがありますが、登録をしていない業者が貸金業を行えばすべて「ヤミ金」になります。

 

「登録しているかいないかだけの違いならそんなに怖くないのでは?」と思うかもしれません。しかし「登録をしていない」すなわち「法的な縛りを受けない」という事で、法律を無視した高利での貸付をしたり、返済が滞ると会社や自宅へ取り立てに来たり、1日に何度も電話を掛けてきたり、法律を無視した取り立てをしてくるのが「ヤミ金」です。

 

ヤミ金が使うよくある手口

ヤミ金といえば、暴利で貸し付ける金融業者というイメージがありますが、最近はそれだけでなく様々な手口を使って取り込もうとする業者が増えています

 

高利貸

ヤミ金の手口である高利での貸し出しは、以前からよく知られている手口で、最初は少ない金利で誘いを掛けてきますが、一度手を出してしまうと、10日1割とか10日3割と言うような高利で貸付けてきます。

 

今はトイチでさえ、やさしく見えるほどのものになっており、考える事すら怖くなります。

 

090金融

貸金業の登録には固定電話の登録が必須ですが、連絡先が携帯電話の番号しかない業者の手口です。事務所や店舗を持っていないヤミ金業者も多く、連絡が携帯電話だけになるので、シッポが掴みにくいのが特徴です。

 

押し貸し

自分の銀行口座をチェックした時、知らない人から入金があった事を知ったところから始まります。そして後日、「あなたにお金を貸した」という業者から高い利子付きで返済するよう要求される手口です。

 

年金担保金融

高齢化が進むにつれて増えてき「ヤミ金」の手口で、将来受け取る年金を担保としてお金を貸します。年金担保金融は、年金の入金のある通帳を抑えられるので、業者にとっては確実なカモとして狙われやすくなってしまいます。中には元金の返済を受付けず、一生通帳を取り上げたままにする業者もいるようです。

 

現在、年金を担保に融資ができるのは銀行などを窓口にした公的機関のみです。それ以外はヤミ金と考えても間違いありません。

 

新たな手口「ソフトヤミ金」

ソフトヤミ金の特徴はこれまでの「ヤミ金」と違って、脅迫めいた請求や厳しい取り立てがないことから、利用者も安心してしまうようです。しかし、実態としては違法な金利で貸し付けている「ヤミ金」と違いはありません。

 

ソフトヤミ金は、基本的に「ヤミ金」と同じような違法行為を行っているのですが、ヤミ金のような脅迫まがいの取り立てをしてくる事はなく、利用者に優しく接しているスタイルを取っている集団です。

 

「ヤミ金」同様、行政へ賃金業としての登録を行っておらず、違法な金利で貸し付けを行なっている賃金業者という意味では変わりはありません。貸金業法が改正された事をきっかけにヤミ金業者が問題視されるようになりましたが、インターネットなどで情報が簡単に探せる時代なので、形を変えて登場してきたのが「ソフトヤミ金」です

 

ヤミ金は「ブラックになっている人」や「総量規制を超えている人」「自己破産した人」「専業主婦」など、一般の消費者金融では借入できない人を対象に貸付けています。

 

返済が遅れた時は厳しい取り立てがある

「ヤミ金」は貸付を行う時は、丁重な対応で接してきますが、いざ返済が滞るとその態度は豹変します。

 

昔からある、取立ての方法として電話攻撃があります。

 

電話攻撃とはその名の通り電話で督促してくる方法で、1日に1回、2回ではなく、数十回以上の電話攻撃を毎日のようにしてきます。朝から晩だけでなく夜中まで、まさに1日中「ヤミ金」からの、嫌がらせ電話に悩まされます。しかたなく電話にでると、すさまじい恫喝が始まり、その後も脅迫ともとれる言動で債務者を追い込みます。

 

怖くなって電話に出なくても電話はなり続け、呼び出し音が途絶える事はありません。まさに精神的な追い込みをして来るので、電話の回線を切断しようと思っても、家族や知人からかかってくる事を考えると回線の切断をする事が出来ず、毎日のように、ヤミ金からの電話攻撃に悩まされてしまいます。

 

最近はほとんどの方が携帯電話をもっていますが、電話番号を教えてしまうと、職場にいようがどこかに外出中であろうが四六時中、嫌がらせの電話が鳴り響きます

 

お金を借りる時は、固定電話や携帯の番号などの連絡先は教えるものだと思って契約書に記入します。携帯はとても便利なツールですがこれが仇となり、どこにいてもヤミ金とつながっている状態になってしまいます。そして会社員がヤミ金からお金を借りるとさらに話がややこしくなります。

 

携帯への着信なら借りている本人しか電話にでないので、周りに知られる可能性は少ないのですが、会社へ電話がかかってくるようになると、上司や同僚、部下に借金をしていることがばれてしまいます。

 

さらにその借入先が悪徳の貸金業者と分かれば立場は丸つぶれで、ヤミ金はそこを狙っているといえます。「ヤミ金」で借りていることがばれても、そのまま会社に在籍できればよいですが、会社のイメージが悪くなるという理由で退職を迫られ、依願退職するといった事態も珍しくはありません。

 

もう一つの取り立て方法は、自宅まで押し掛けて来て、債務者を恫喝するという方法で、債務者だけでなく、あえて近隣住民に大声で聞こえるようにどなり散らすという脅し方もヤミ金の常套手段です。債務者の近所の人たちにヤクザ口調で怒鳴り声を上げる事は、債務者の家族はもちろん、周辺の住民も怖がらせてしまいます。

 

このことから「債務者が悪い連中と付き合っている」とか悪質貸金業から借金をしていることを知らしめようとしてきます。この方法は、ご近所との亀裂を生じさせ、債務者の居場所をなくする事が目的と思われます。住居というのは生活基盤の基本です。そのためヤクザまがいのヤミ金業者が出入りしていると近所から白い目でみられてしまいます。

 

このような事態になってしまうと、債務者だけでは問題を解決する事が出来なくなります。問題解決には警察に介入してもらうか、弁護士に依頼するしか解決することは出来なくなります

 

ヤミ金からの督促をやめさせるには

 

ヤミ金との関係を断ち切るには、個人で対処するのはほとんど不可能です。解決方法は、警察に相談する事や弁護士に入ってもらう方法しかありません。

 

警察に相談する

警察が介入できるのは刑事事件だけです。警察は民事不介入と言って、お金を借りた、返せないというような内容の相談は対処できないという事になっています。警察に相談できる場合は、ヤミ金被害の被害届を出し、ヤミ金の取り締まり(ヤミ金を貸金業法違反で逮捕してもらう)をして貰う事になります。

 

近くの交番や派出所のお巡りさんでは対応出来ないので、地元の警察署の生活安全課へ行き、ヤミ金からの違法な取り立てを受けているという事を訴えて下さい。そうすると、事情聴取があるので、ヤミ金業者との対応についての資料を提出します。

 

具体的には、ヤミ金業者の名前や担当者、電話番号、借入れがいくらでいくらの返済、返済用の銀行口座、過去の支払い履歴、電話などの着信履歴などを添えて提出すれば、所轄の警察署の担当者が、見回りに来てくれたり、代わりに電話に出てくれたりするようになります。

 

弁護士に相談するのが一番

 

弁護士事務所というのは、それぞれに得意分野があります。ヤミ金問題の解決はヤミ金に強い弁護士を選ぶ事が一番です。

 

ヤミ金から借りたお金は、貸金業法違反なので返済の義務はありませんが、そうはいっても相手はやくざなので、そのような理屈は通りません。ヤミ金に強い弁護士事務所は、法律を守らない相手に対して効果的な方法を持っているので、やくざや暴力団を相手にしても、ひるまずに対処してくれます。

 

ヤミ金は法律違反をしているので返済義務がありませんが、既に返済をした分については、和解や過剰に取った分についての返済を求めていきます

 

また、ヤミ金が嫌がる弁護士とは、警察とのつながりが強い弁護士になります。ヤミ金対応の長い弁護士事務所の場合、何度もヤミ金業者逮捕の協力を警察と行っているので、業者の情報も提供している場合があります。ですから、ヤミ金が嫌がる警察への情報提供を、交渉に使い、有利に解決へと導いてくれます。

 

弁護士は法律のプロなので、徹底的に戦われると、ヤミ金に100%勝ち目はありません。有名な弁護士事務所の場合、名前を聞いただけで示談が成立してしまうほど、ヤミ金業者が恐れる弁護士もいます。ヤミ金被害にあった時は、自分だけで解決しようとせず、少しでも早く警察や弁護士へ相談する事をおすすめします。

 

闇金に頼らなくても残された選択肢はある

ヤミ金に手を出す前に、もう一度考えてほしい事があります。というのも、「どこに申込をしてもお金を貸してもらえない」と言うのは、大手消費者金融だけを対象にしているのではないでしょうか?

 

貸金業登録している消費者金融は、大手と呼ばれるところだけでなく、中小消費者金融もあります。一時期、中小消費者金融は金利が高いとか、融資限度額が低い、利便性が悪いなどと言われあまり人気はありませんでしたが、最近では大手消費者金融と比べてほとんど変わらないと言われるまでになっています。

 

金利面を見ても大手消費者金融の上限金利18.0%以下のところもあり、申込はインターネットからの申込が可能で、振込キャッシングも利用できるところも増えたので、全国展開をしている中小消費者金融もあり、地方密着型の中小消費者金融でも「使い勝手が悪い」という事はありません。

 

多くの中小消費者金融は、大手で借りられなかった人や、金融ブラックというレッテルを貼られている人を顧客対象にしているので、そういった人でも積極的に融資をしています。

 

大手消費者金融のように、マニュアル通りの審査ではなく、審査に融通性を持たせているので、過去の出来事にはとらわれず現在の生活状況や収入状況から、返済が可能と判断すれば融資をしています。

 

融資限度額はそれほど高くはありませんが、どうしてもお金を借りなければならないという方は、中小消費者金融まで範囲を広げて、借入先を探せば、融資をしてくれるところがきっと見つかるはずです。

 

まとめ

ヤミ金の実態はテレビドラマや映画で見られるような軽いものではありません。中には追い詰められて自殺まで考えた人もいます。

 

ヤミ金でお金を借りてしまった人のほとんどが、どこへ申込をしても貸してもらえるところがないので「残る手段はヤミ金だけ」と思い込んでいる人も少なくありません。

 

しかし、ヤミ金でしかたなく借りてしまう前に、中小消費者金融で融資先を探すというのもひとつの方法ですし、どうしても借入先が見つからない時は、債務整理という方法もあります。インターネット上にはそういった多くの情報があるので、自分の状況を充分に把握し、最も適した方法を選ぶ事をおすすめします。


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