商工会議所でお金を借りる?個人事業主はマル経融資がおすすめ

商工会議所でお金を借りる個人事業主におすすめ!マル経融資

個人事業主の方がお金を借りたいと思った時は、どこで借りる事を考えますか?

 

個人事業主がお金を借りたいと思っても、銀行などでは実績がなければ貸してもらえないので、融資の申し込みをしても貸してもらえるかどうかわかりませんが、実は個人事業主の方でも、超低金利でお金を借りる方法があります。

 

その方法は「マル経融資」といって、政府系金融機関と各地の商工会議所や商工会が行っている融資制度があるので、その制度について紹介したいと思います。

 

 

≪目次≫

  1. マル経融資とは
  2. マル経融資のメリット
  3. マル経融資のデメリット
  4. マル経融資の推薦を受けるには
  5. まとめ

 

 

マル経融資とは

「マル経融資」は正式名称を「小規模事業者経営改善資金制度」といい、一般的には「マル経融資」と呼ばれています。

 

「マル経融資」は、原則商工会議所や商工会の会員になる必要がありますが、商工会議所や商工会から「この事業主ならお金を貸しても大丈夫」という推薦状を書いてもらえば、日本政策金融公庫からお金が借りられるようになります。

 

マル経融資のメリット

マル経融資は商工会議所の経営指導を受けた、中小企業が日本政策金融公庫から受けられる融資商品で、銀行融資にはないメリットがあります。

 

商工会議所の会員でなくても利用できる

商工会議所や商工会へ申し込む融資なので、商工会議所などの会員にならなければならないと思うかもしれませんが、会員になる必要はまったくありません。

 

というのも、個人事業主が商工会議所の会員になってもメリットはほとんどありません。ただ、職員から「会員になりませんか?」というような誘いはありますが、断っても構いません。

 

マル経融資は超低金利が魅力

マル経融資の一番のメリットは金利の低さで、2017年末の時点で1.11%となっていて、この金利は運転資金であろうが、設備資金であろうが同じ金利となります。

 

変動金利になるので注意が必要ですが、銀行から借りる事を考えると、利用しない手はありません。

 

返済期間の据置が可能

マル経融資の返済期間は、運転資金で7年、設備資金で10年、一般的な融資期間に比べて長めになっています。

 

また、運転資金の場合は最大で1年間、設備資金の場合は最大で2年間の返済元金の据置が可能なので、資金繰りが安定しない個人事業主にとっては大きなメリットといえます。

 

マル経融資は担保や保証人が不要

マル経融資は無担保かつ無保証で融資が受けられます。ですから、保証人を誰かに頼まなければならないという事も、不動産を担保に差し入れたりする必要がありません。

 

さらに、保証協会も不要なので、保証料なども抑えた最小限のコストで借りることが出来ます。

 

マル経融資のデメリット

6か月間の経営指導がある

商工会議所の経営指導とは、決算書や事業計画書に基づき指導者のコンサルタントを受けることであり、商工会議所の審査のようなもので、融資を受けるためには経営や金融に関する指導を6か月以上受ける必要があります。

 

創業資金としては利用できない

マル経融資は原則として6か月間の経営指導が必要であるため、緊急の資金調達や創業資金としては利用できないことになっています。

 

しかし、この部分のデメリットに関しては何とかなる部分もあるので、とりあえずは商工会議所へ行ってみるとよいかもしれません。

 

一定規模以上の事業所は対象外

マル経融資は、中小・零細企業向けの融資なので、従業員が20人を超える企業は対象外になります。

 

また、同一商工会議所または商工会の地区内で1年以上営業をしている事が条件になるので、引っ越しをしたばかりという個人事業主も対象外になります。

 

多額の融資には不向き

融資限度額は、最小では30万円~50万円、最大で2,000万円までですが、必ず最大限度額で借りられるわけではなく、経営状況や目的によって審査されるので、多額の融資を受けたいと思う場合は不向きかもしれません。

 

マル経融資の推薦を受けるには

 

マル経融資は銀行融資より条件が良いため、優先的に利用したい商品です。

 

しかし、そのためには商工会議所や商工会から推薦を受ける必要があり、推薦を受けるためには事前に済ませておかなくてはならないことがあります。

 

消費者金融との契約は解除しておく

銀行や信用金庫からの借り入れがあっても、問題ありませんが、消費者金融からの借り入れがあると大幅なマイナス要因となるので、一括返済などで返済を済ませ、契約を解除しておく必要があります。

 

消費者金融から借り入れがあると、経営能力がないと判断され、借入がばれた時は即座にアウトになります。

 

3期分の必要書類を準備しておく

マル経融資の経営指導を受ける時、決算書(確定申告書)や事業計画書、試算表など業況がわかる資料が必要になります。決算書は最低でも2期分が必要ですが、業況を分かりやすく伝えるために3期分を用意しておく方がよいでしょう。

 

また、登記簿謄本や納税証明などの各証明書類も必要となるので、それらも併せて用意しておく必要があります。

 

推薦状が書きやすい資料を用意する

マル経融資は、商工会議所から経営指導を受けた中小企業や個人事業主に対して、日本政策金融公庫が融資する事になります。日本政策金融公庫での審査もあるのですが、商工会議所の推薦状があることで、日本政策金融公庫は融資をしやすくなります。

 

ですからマル経融資を受けるには商工会議所の指導員が、推薦状を書きやすい状況を作る事がポイントになります。推薦を受ける側としては、説得力のある書類を用意することはもちろん、指導員に対して分かりやすく伝えることが重要です。

 

まとめ

個人事業主が事業資金を借りる時は、銀行などへ申し込みをするのが一般的ですが、銀行でお金を借りるには審査を受けなければなりませんし、個人事業主がお金を借りる事は難しく、簡単化してもらえるものではありません。

 

マル経融資は、中小零細企業や個人事業主を対象にした融資制度なので、比較的借りやすいと言われています。まずは商工会議所や商工会の窓口へ行って、融資が可能かどうかの相談をしてみてはどうでしょうか?


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