クレジットカードとカードローン、お金を借りるならどっち?

お金を借りるならどっちが良いのか?クレジットカードvsカードローン

 

クレジットカードは「ショッピング機能」と「キャッシング」機能がついているので、欲しいものを購入したり、食事などの支払いは「ショッピング機能」で支払いをしたりする事が出来ますし、「お金を借りなければならない」と言う時は「キャッシング機能」で借りる事が出来ます。

 

クレジットカードのキャッシングとカードローン、どちらもATMなどからお金を引き出すという点では同じなので違いが判らない方もいます。お金を借りると言う事について「どちらを利用するのがよいかわからない」という方も少なくありません。

 

そこで、クレジットカードの持つ「キャッシング機能」と「カードローン」の違いを紹介しますので、お金を借りたいという方は参考にしてください。

 

 

≪目次≫

  1. クレジットカードとカードローンの機能の違い
  2. カードローンとクレジットカードの審査が違う
  3. クレジットカードは適用される法律が2つ
  4. クレジットかードのメリットデメリット
  5. キャッシング枠の利用で注意する事
  6. 信販会社のカードローンも選択肢のひとつ
  7. 信販会社のカードローンがおすすめ
  8. まとめ

 

 

クレジットカードとカードローンの機能の違い。

クレジットカードは、ショッピングや食事などで利用する事を主体にしたカードで、以前はショッピング機能だけでしたが、最近のクレジットカードはショッピング機能とキャッシング機能が利用できるというのが主流になっています。

 

基本的には買い物や食事代の立て替えに利用する事がメインなので、お金を借りる機能としてのキャッシング枠は、「おまけ」のようなものなので、よほど収入が多くなければ、50万円以下の設定になっている事が多いです。ちなみに、このキャッシング枠は希望すれば付ける事が出来ますし、不要であれば省く事も出来ます。

 

古くからクレジットカードを利用している利用者のカードには、キャッシング機能がついていませんでしたが、キャッシング機能が付けられるようになってから、自動的にキャッシング機能が付くようになったカードが多いようです。

 

自分の持っているクレジットカードにキャッシング機能がついているかどうかを調べるには、毎月の明細書にショッピング枠がいくら、キャッシング枠がいくら、今月の利用額はいくらと言うように書かれているので、請求書を見れば設定が分かります。

 

カードローンはその名の通り、消費者金融や銀行で取り扱っているカードローンの事で、カードを使って提携コンビニATMなどからお金を借りる事を目的としているカードなので、融資限度額は100万円~1,000万円までのカードローンが有ります。

 

大手消費者金融の「アコム」にはACマスターカードと言う商品があります。このカードはキャッシングを主体としたカードで、希望すればクレジット機能が付加されるというカードもあります。キャッシングが主体のカードで、クレジットの利用限度額は最大で300万円、クレジットとカードローンの利用合計は上限で800万円まで利用できます。

 

カードローンとクレジットカードの審査が違う

カードローンは消費者金融や一部の信販会社、銀行で申込が出来ますが、カードローンもクレジットカードも、申込をすれば審査があります

 

カードローンの審査基準は銀行カードローンとノンバンク(消費者金融と信販会社)は適用される法律が違います。ノンバンクのキャッシングは貸金業法の総量規制の対象になりますが、銀行カードローンは銀行法が適用されるので、総量規制の対象外になるという、カードローンの中でも大きな違いがあります。

 

ノンバンクの審査は、総量規制の対象になるので「融資限度額は年収の3分の1以内」と言う制限があります。

 

銀行カードローンは、総量規制の対象外になるので、融資限度額は年収による制限はありません。そのため、銀行は独自の審査基準を持ち、審査に通ればいくらでも融資が可能なので、融資限度額が最大で500万円~1,000万円という高額融資が可能になっています。

 

消費者金融とクレジットカードのキャッシング枠は、総量規制の対象になるので、融資限度額は審査によって決まりますが、いくら多くても年収の3分の1を超える事はありません

 

クレジットカードは適用される法律が2つ

カードローンで適用される法律は、

  1. ノンバンクなら貸金業法
  2. 銀行カードローンは銀行法

だけが適用されます。

 

クレジットカードには

  • ショッピング枠
  • キャッシング枠

があり、それぞれに適用される法律が違います。

 

ショッピング枠の審査に適用されるのは「割賦販売法」という法律です。

 

この法律は、健全なクレジット(=分割払い)取引や消費者の利益保護を目的として定められた法律で、抽象的な表現になっていますが「健全」というキーワードで、利用限度額が計算されます。

 

クレジットカードの申込時に、年収に基づいた支払可能見込額が計算されます。そこから利用限度額が設定されるのですが、支払可能見込額とは、次の計算式で計算されます。支払可能見込額=(年収・預貯金額)-(生活維持費)-(年間請求予定額)

 

ちなみに生活維持費とは、「生活維持費の算出方法」という法令によって決められている費用で、その人が生きていく上で最低限必要の費用のことです。

 

 

具体的には

世帯人数 住宅費用が櫃用ない場合 住宅費用が必要な場合
世帯人数1人 90万円 116万円
世帯人数2人 136万円 177万円
世帯人数3人 169万円 209万円
世帯人数4人以上 200万円 240万円

と決まっています。

 

世帯人数とは配偶者や家族など一緒に生計を共にしている人数のことで、これを元に支払可能見込額を算出しています。

 

たとえば、年収400万円で賃貸住宅に二人で暮らしている世帯で、他社からの借入が50万円ある人の場合、支払可能見込額は400万円(年収)-177万円(生活維持費)-年間請求予定額(50万円)=173万円となるので、限度額は最大でも170万円になります。リボ払いや分割払いの場合は、170万円に90%を掛けた金額が枠として設定されるので、170万円×90%=153万円まで利用できる事になります。

 

キャッシング枠の審査は、貸金業法が適用されるので、融資限度額は年収の3分の1以内と言う制限を受ける事になります。

 

クレジットかードのメリット・デメリット

クレジットカードはショッピング機能だけでなく、希望すればキャッシング枠を設定することが出来ます。

 

「ショッピングで利用する事は多いが、キャッシングでお金を借りた事がない」と言う利用者もおられますが、キャッシング枠の使い方が解っていれば、急にお金が必要になった時は、いつでもお金が借りられるので安心です。

 

クレジットカードのキャッシング機能のメリットは、主に2つあります。

  1. ひとつは、お金を借りる必要がなければキャッシングをする事はありませんが、「冠婚葬祭やイベントがあったので、給料日まで手持ちのお金だけでは足りない」というような、急に現金が必要になった時、キャッシング機能がレバ、新たに審査を受ける事無く、キャッシング機能を使ってすぐにお金を借りることが出来ます。
  2.  

  3. もう一つのメリットは、クレジットカードのキャッシングは、海外旅行などでも現金を持ち歩く必要がありません。

     

    海外で現金が必要になった時は、一時的にATMからお金を引き出し、日本に帰国後返済するといった事が可能なので、現金を持ち歩かなくても良いというメリットがあります。

     

    さらに、クレジットカードのキャッシングは、旅行をする場合、審査を受けなくても一時的に利用限度額を増やすことが出来るので、現在のキャッシング枠が少額になっていても心配する事はありません。ただし「お金を借りる」わけですから、キャッシングにはデメリットがあります。

 

クレジットキャッシングのデメリットとなるのは

  • キャッシング枠を頻繁に利用すると信用度が下がる事がある。
  • 金利が比較的高めな事や、長期借入には不向き。

というようなデメリットがあります。

 

クレジットカードでキャッシングをした時の平均的な金利は、15.00%~18.00%(年利)と消費者金融とほとんど同じですが、クレジットカードによっては20%と法定金利の上限が設定されているクレジットカードもあります。

 

銀行カードローンの平均金利14.5%前後なので、銀行カードローンと比べると、高い金利で借りる事になります。其のため、長期返済で借りる場合は不向きで、利息を含めた総返済額が増えてしまうので、クレジットキャッシングを利用する時は、出来れば一括返済が出来る程度の借入にしておく事がポイントです。

 

クレジットカードのキャッシング枠は、あくまでも補助的に付帯させている機能なので、キャッシング枠だけを頻繁に利用していると、新しくクレジットカードを持とうとする時、審査に通りにくくなってしまう可能性があります。

 

クレジット会社としては、あくまで補助的な便利機能として附帯させているので、ショッピング機能よりもキャッシング機能をメインで利用している人は信用度が低くなります。カードローンなら、頻繁に利用してきっちり返済する人ほど、信用度が高くなりますが、クレジット会社のキャッシング機能は、便利だからと頻繁に利用することは利用者にとって大きなデメリットになります。

 

キャッシング枠の利用で注意する事

お金を借りる時は、すぐに借りられれば大変便利ですが、借りたお金の返済が続けられるかどうかが重要になります。キャッシング枠を利用すれば、簡単にお金が借りられるので、つい借り過ぎてしまうという危険性も含まれています。

 

お金を借りる時は「無理な返済にならない」と言事を、大前提で借りる必要があります。

 

次に、返済期間が長くなればなるほど、無駄な利息を支払わなければならないので、お金に余裕が有る月や、ボーナスなどの臨時収入が入った時は、繰り上げ返済をして少しでも元金の借入残高を少なくする努力をする必要があります。

 

信販会社のカードローンも選択肢のひとつ

カードローンと言えば消費者金融や銀行カードローンというイメージがありますが、信販会社もカードローン事業を営んでいます。一般的な信販会社のカードローンの特徴は金利3%~18%、融資限度額は300万円~800万円、即日融資が可能な信販会社もあります。また総量規規制の対象になるので、融資限度額は年収の3分の1までになります。

 

なので、無収入の専業主婦や無職の人は申込が出来ません。このように特徴を見てみると消費者金融のカードローンに似ていますが、金利面を比較すると大手消費者金融は上限金利が17,8%、18%とほとんど同じ金利設定となっています。

 

しかし、信販会社の中には最大金利が10%以下という信販会社もあるので、「低金利でお金を借りたい」という方は、信販会社のカードローンを選択肢のひとつに加える事をおすすめします。

 

信販会社のカードローンがおすすめ

「消費者金融のカードローンは金利が高い」とか「銀行カードローンは金利が低いが審査に通るかどうかが不安」という方におすすめなのが、信販会社のカードローンです。

 

信販会社のカードローンはクレジットカードの方がよく知られているので、カードローンがある事はあまり知られていませんが、銀行カードローン並みに金利が低いカードローンがあります。

 

カード名称 金利 融資限度額
三井住友カードゴールドローン 3.5%~9.8% 700万円
オリックスVIPカードローン 1.7%~16.8% 800万円
クレディセゾン

MONEYCARD GOLD

6.47%

8.47%

300万円

200万円

 

ただし、総量規制の対象になるので、融資限度額は年収の3分の1以内で、無収入の専業主婦は残念ながら利用できません。信販会社のカードローンは金利が低めの設定になるので、消費者金融よりも審査が慎重に行われます。

 

審査の厳しさという面から比較すると、消費者金融>信販会社>銀行となります。

 

「低金利でお金を借りたい」という人は、消費者金融や銀行カードローンだけにとらわれず、信販会社のカードローンも選択肢のひとつに加えれば幅広い範囲で、自分の環境に合わせたカードローンを見つけることが出来ます。

 

まとめ

クレジットカードは買い物にもキャッシングにも利用できるという便利なカードですが、メリット・デメリットがあります。

 

上で述べたようなカードローンのメリットとクレジットカードのメリットを理解して利用すれば、日常生活においても、便利なツールとして利用できます。

 

クレジットカードだけで両方の機能を利用する事は、デメリットになる事もあるので、キャッシング枠は0にしてショッピング機能だけを使い、お金を借りる時はカードローンで借りるというような使い方をすれば、どちらのメリットも生かせます。

 

クレジットカードとローンカードの2枚使いになりますが、出来る事なら別々に利用する事をおすすめします。


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