学生ローンを留学費用におすすめできない理由はこの二つ!

学生ローンを留学費用におすすめできない!その理由とは

 

学生時代にやっておきたい事のひとつに海外留学があります。「出来る事なら海外へ行って語学を身に着けたい」と留学を希望する学生も少なく在りません。

 

留学目的でお金を貯めているという人は何の心配もありませんが、留学費用が無ければどこかで借りるのもひとつの方法です。

 

留学費用を工面する方法として、様々な方法があるので、どこで借りるのが一番おすすめなのかを紹介します。

 

 

留学費用の目安

まず、留学するためにはどれくらいの費用が必要かを調べておく必要があります。

 

留学期間 アメリカ カナダ イギリス
約3ヶ月程度 60~80万円 50~90万円 60~100万円
約1年程度 250万円~300万円 200万円~300万円 200万円~300万円

 

学校の授業料や生活費などを含めた金額ですが、約3か月の留学でも100万円近くの費用を用意しなければなりません。アメリカ留学は、学校や大学に働きながら通うことができません

 

カナダは、法律が変わって正規学部の学生であればアルバイトができるようになりましたが、アルバイトだけで学費や生活費をまかなうことは難しいので、遊学する前に資金を用意しておかなければなりません。

 

公的機関でお金を借りる

留学資金を調達するには公的機関がおすすめです。

 

公的機関には

  • 日本政策金融公庫の一般貸付いわゆる教育ローン
  • 日本学生支援機構の奨学金

などがあります。

 

日本政策金融公庫の教育ローン

日本政策金融公庫には一般貸付(国の教育ローン)があり、学生の保護者向け、または社会人がお金を借りるためのローンが利用できます。申込するのは保護者が申し込む事になります。

 

借入限度額は海外留学資金の場合、一定条件を満たせば最大で350万円、年1.76%の固定金利(世帯状況により金利の優遇があります)で融資が受けられます。

 

 

一定の条件とは

融資対象になるのは、留学に関しては、原則6か月以上の留学という条件になりますが、外国の高等学校や高等専門学校、短期大学、大学、大学院への留学が対象になります。

 

料条件として、世帯収入が
子供の人数 世帯年収(所得)
1人 790万円(590万)以下
2人 890万円(680万)以下
3人 990万円(770万)以下
4人 1,090万円(870万)以下
5人 1,190万円(970万)以下

※括弧内の金額は所得上限額で、世帯年収(所得)には、世帯主のほか、配偶者等の収入(所得)も含まれます。の世帯に限ります。

 

日本学生支援機構の奨学金

日本学生支援機構の奨学金は、借与型と給付型がありますが、留学目的で奨学金を利用する場合借与型になります。

 

第二種奨学金には大学制度の一環として「短期留学」と、海外進学のための2種類がありますが、ここでは「短期留学」について説明します。

 

申込資格

第二種奨学金(短期留学)は、国内の学校に在籍し、海外の大学等に3か月以上の短期留学を希望する学生で、下記のいずれかに該当しなければなりません。

  1. 学生交流協定等に基づく留学であること
  2. 留学により取得した単位が、国内在籍学校の単位として認定される留学であること
  3. 大学院レベルの研究留学で、国内在籍学校長が有意義と認める留学

のいずれかに該当する留学になります。

 

いくら借りられる?

貸与されるお金は月額、2万円~12万円まで、1万円単位で選択できます。

 

ちなみに、上記貸与月額のほかに、12万円を選択した場合に限り、国内私立大学の医・歯学課程に在学している者は4万円の増額貸与や、薬・獣医学課程に在学している者は2万円の増額貸与を受けることができます。

 

毎月振り込まれる月額とは別に、留学にかかる一時的な経費に対応するように、希望する人は更に一時金として10万円・20万円・30万円・40万円・50万円の特別増額貸与の申し込みが出来ます。

 

金融機関の教育ローンを利用する

「教育ローン」は文字通り各金融機関が用意している教育を目的としたローンで、公的機関のローンより金利が少し高くなりますが、3~5%程度と金融商品の中でも低めの金利で利用できます。

 

「目的別ローン」も、利用目的に応じて利用できるローン商品で、「教育ローン」が用意されていない場合は「目的別ローン」で借りることも出来ます。

 

各金融機関により融資条件が異なるので、それぞれのローンを比較して、自分に有利な借入先を決める事がポイントです。

 

教育ローンは大手銀行の「三菱UFJ銀行教育ローン」や「みずほ銀行教育ローン」、「りそな銀行教育ローン」、「三井住友銀行教育ローン」などがよく知られています。

 

銀行名 スペック
三菱UFJ銀行教育ローン 最長10年、30万円~500万円まで
変動金利3.975%
みずほ銀行教育ローン 最長10年、300万円まで
変動金利3.475%、固定金利4.30% 
りそな銀行教育ローン 最長10年、500万円まで
変動タイプ4.475%
住宅ローン利用者プラン金利2.975%
三井住友銀行教育ローン 最長10年、300万円まで
有担保型は3,000万円まで
変動タイプ3.475%(無担保型)
変動タイプ2.975%(有担保型)

 

キャンペーン金利など、スペックが変動する場合もあるので、最新の情報を公式サイトで確認する必要が有ります。

 

銀行が取り扱う教育ローンの貸付け条件は、一般的に返済期間が10年、在学中は利息のみ返済でもOKという銀行が多いです。

 

こういった条件面を「国の教育ローン」と比べると、金利がわずかに高めで、融資限度額は300万円~500万円としているところが多いようです。

 

学生ローンで留学費用を借りる

学生がお金を借りる方法として、学生専用の学生ローンがあります。インターネット上には「留学費用を学生ローンで用意した」というような書き込みがありますが、果たして本当でしょうか?

 

結論から言えばあまりおすすめできません

 

留学費用の全額が借りられない

留学費用がいくら必要かは、最初に書きましたが、3か月程度の短期費用でも100万円近くのお金を用意しなければなりません。学生ローンの最大融資限度額はほとんどが50万円となっているので、全額借りられたとしても足りません。

 

公的機関の教育ローンは条件を満たせば最大450万円まで、奨学金も最大で12万円まで融資が可能です。

 

銀行の教育ローンは三井住友銀行教育ローンの融資限度額は低めですが、それでも300万円まで借りる事が出来るので、学生ローン以外で借りる事を考えれば、学生ローンを当てにする必要はありません。

 

利用金利が高い

中には、「学生ローンを留学費用の一部に」という書き込みもありますが、金利を考えた場合この方法も得策ではありません。公的機関や奨学金は3.0%程度の金利ですし、銀行の教育ローンでも4.0%台で借りられます。

 

学生ローンの金利は、低いところでも16.5%と、その差は12.0%とかなり大きな開きがあります。

 

まとめ

留学を希望する時は、貯蓄などがあれば問題ありませんが、どこかで借りるとなると、借り入れ先が重要になります。

 

理想的な借り入れ先は、日本学生支援機構の奨学金を利用する方法で、本人が申し込みをして本人が支払いをするので、誰にも迷惑をかける事はありません。

 

また、日本政策金融公庫の教育ローンや、銀行の教育ローンは親権者が申し込む事になるので親に迷惑が掛からないか気になる人もいますが、申し込みは親権者にしてもらい、返済は自分が返済すれば迷惑をかけた事にはなりません。

 

少しでも費用を安く収めるためにも公的機関での資金調達がおすすめです。


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